介護職が収入アップを目指して転職する際、就職先が決まる前に退職日を迎える人もいるでしょう。そういう人は「再就職手当」をご存じでしょうか。退職して失業保険を受け取っている人が、再就職などで安定した職業に就いたときに支払われるお金ことです。早期の再就職を促すために政府が行っている援助金で、ハローワークでは就職祝い金とも呼ばれています。

再就職手当ての金額は、失業保険の基本手当ての残り日数によって決まります。基本手当てを受け取れる残り日数が、3分の2以上であれば、原則として失業保険が支給される残り日数の70%が支払い対象となります。3分の1以上であれば、60%となります。

一例を挙げると、所定給付の日数が120日で、失業保険の基本手当が1日につき6,760円の人が、残り日数80日で再就職した場合、3分の2以上の期間が残っており、70%が支払われます。したがって、80日(残り日数)×70%(給付率)×6,760円(1日当たりの基本手当て額)=43万2,640円が、再就職手当てとして支給されるのです。

残り日数が50日であれば、3分の1以上の期間が残っているので、基本手当ての60%が支払われます。支払額は、50日(残り日数)×50%(給付率)×6,760円(1日当たりの基本手当て額)=20万2,800円となります。

なるべく早めに再就職した方が、多くの金額を受け取れる仕組みです。転職先を探している介護職は、再就職手当を活用しましょう。ただし、この手当を受け取るためには、決められた条件を満たす必要があります。条件などの詳細は、厚生労働省のホームページやハローワークで確認できます。